人形浄瑠璃を上演するこの施設では、照明により、上演される夜を楽しみにしていた当時の人々と同じ気持ちを味わえるような工夫を凝らしています。建物全体は電球色の明かりを用いた温かみのある空間です。ロビー周辺と舞台ホールの明るさに差をつけることで、舞台ホールを非日常感のある特別な空間に仕上げています。また、提灯を壁際上部に並べることで時代を遡り、当時の雰囲気を味わうことができます。このように色温度や光源の位置などの組み合わせにより、日常と非日常を感じられる空間を作り出しています。
淡路人形座
2012/7
兵庫県南あわじ市
設計:遠藤秀平建築研究所
施工:五洋建設株式会社